ララポラス 2019春号
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職人道具を使い始めてから二十年以上が経つ。今では欠かすことのできない大切な相棒だ。木材を見つめる眼差しは真剣そのもの。横顔には職人ならではの鋭さが宿る。らでするから、とにかくキンキンに響くようにしてほしいと頼まれました。時間は通常よりいただきましたが、無事オーダー通りに竣工できました。 私は建て始める前に、あらかじめ完成像を思い浮かべるようにしています。そこから逆算して造っていく。だからこそ、最終的に自分のイメージ通りの家が目の前に現れたときは、今でも毎回ワクワクしますね。 最近では有難いことに「この家を建てた大工に建ててほしい」と指名をいただくことも増えました。今後も面白いオーダーや、他にないご注文など、「やってほしい」と頼まれたことには何でも果敢に挑戦してみたいですね。他にはない暮らしをオーダーメイドで作れるのが、ポラスの注文住宅の魅力です。 私も通ったポラス建築技術訓練校では、今日も若い大工たちが同世代の仲間に囲まれながら切磋琢磨していることと思います。将来の優秀な後進たちのためにも、不可能をゼロにするくらいの気持ちで臨みたいですね。「思い浮かべた完成像から 逆算して創る。 決まっていないものに 形を与えるんです」ポラスの顔。建設する人。「思い浮かべた完成像から 逆算して創る。 決まっていないものに 形を与えるんです。」ポラスの顔。建設する人。建築大工ポラスハウジング協同組合埼玉施工推進課 主任 : 芝田 誠Vol.2平成30年度、彩の国優秀技能者賞を受賞。プレカットでは対応できない形状や調和において、お客様の要望に応じた施工ができる点を高く評価された。木材の持つ特性を読みながら、何十年後の暮らしまで守る。 建築大工として現場に出始めて、今年で二十一年目になります。十八歳でこの世界に初めて足を踏み入れた頃は、まさか自分が「彩の国優秀技能者賞」なんて大層なものをいただくとは思ってもいませんでしたね。 目指しているのは、五年後、十年後も変わらない家づくり。建材である木は、年月の経過とともに必ず痩せていってしまいます。だからこそ、木目の上下や、より木材自体が生まれ育ってきた自然環境に近くなるように気を配っていくんです。長く住み続けても最小限の劣化で済むように、手間を掛けるべきところには惜しみなく掛ける。これから家に住む人の想いを受け継ぎ、反映していくことこそが建築大工としての流儀であると考えています。 私が主に手掛けているのは注文住宅。まだ形のないものを、お客様とのやりとりを通して一つずつ作りこんでいく醍醐味がありますね。案件によっては、現場で設計や寸法が変わることもしばしばあります。あらかじめ設計図で確認してはいても、やはり実際の現場とは印象が異なるようですね。そういった場合でも、できる限り臨機応変に対応しています。お客様にとっての理想を創り上げていくことが、私たちにとってのやりがいでもありますから。「ポラスだからこそ叶う暮らし」を、より多くの人に届けたい。 これまで様々な住まいを建ててきましたが、何一つとして同じ建物はありません。どの家にも思い出があり、こだわりが詰まっています。 その中でも、特に思い出深いのは、木造の音楽ホールを造った時のことでしょうか。音楽家夫妻からのご依頼だったのですが、家一軒を丸ごと防音仕様にしたいとのご要望でした。加えて、今でも覚えているのが、音楽ホールの反響機能づくりのこと。ホールの中央に立ったご主人が、おもむろに手をパンと叩かれたんです。そして、「今は反響が0.何秒。これを1秒ジャストにしたいんです」と。細かい調整はこち初めて営業の方々に接した時からの誠実な対応、設計に至っての心配から適切なアドバイスでの安心感。一つずつ進んでゆくうちに会社の充実した連帯感が伝わってきて、ポラスにしてよかったと思うようになりました。工事が始まってからも職人さんたちの真剣で丁寧な仕事に感心しました。棟上げの若い大工さんたちの仕事ぶりに会社で大工さんを育成していると聞き、その将来有る若い方々を本当に応援したいと思いました。特に見えない部分に手をかけ、その工程を見てずっと長く住んで安全安心な家が出来た事にホッとしました。3ヶ月が経ち、とても満足しています。 (埼玉県久喜市 S様)9わ た し のポ ラ ス

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